2016年度大阪府公立高校の社会の分析です。

大阪府公立高等学校 一般入学者選抜 CD付 2019年度受験用 赤本 30271 (公立高校入試対策シリーズ)


1 1970年に大阪で開催された日本万国博覧会についてまとめた内容を題材にした問題である。
 2017年に2025年の大阪万博に立候補することを表明していたが、この問題が作問された頃には当時の大阪市長や大阪府知事が万博誘致に向けて取り組んでいたことを踏まえて作成した可能性が高い。
 この大問は歴史と公民で構成されている。歴史については16世紀の世界情勢と出島でのオランダの貿易に関する問題を除けば、戦後の歴史に関する問題である。問題については基本的な内容で難易度はあまり高くない。歴史の流れを正確に覚えて確実に正解できるようにしたい。
 公民は(5)②から4問出題されている。(a)の高度経済成長期に発生した四大公害について、イタイイタイ病が発生した河川を地図上の記号で解答する問題である。今後の対策として、四大公害についてはセットで名前と地図上での場所を覚えるようにすることを勧めたい。
 (5)②(b)は憲法に書かれていない新しい権利、③は為替レートに関する問題である。為替レートについて、正確に覚えないと正解を出すことができないので教科書などで仕組みを理解できるようにしたい。

2 予算に関する問題である。
 リード文が2014年の予算編成に関する内容で、消費税が8%に引き上げられたことが閣議決定されたことが取り上げられている。時事問題を意識して予算と消費税に関する問題を作成した可能性が高い。
(1)①はリード文を丁寧に読めば累進課税と解答できる。②は消費税の弱点である逆進性を理解していれば文章記述は難しくないだろう。
(2)内閣に関する憲法の条文の一部であるが、今回は記号で選ぶ問題である。内閣総理大臣は国会議員の中から指名されることや国務大臣の過半数は国会議員でなければならないことなど基本的な事項は確実に覚えておきたい。
(3)(4)は国会に関する問題であるが、国会の種類や両院協議会など参考書に載っている基本的な内容を覚えれば正解できる。
(5)(6)は予算に関する問題で社会保障に関する問題である。
(6)②は文章記述の問題で、少子高齢化で現役世代(15歳~64歳)の負担が重くなっている点を書いていればよいだろう。

3 A~Fの国の特徴を書いたカードに関する問題である。
 全て地理の問題で、基本的な知識や問題文のヒントを手がかりにすれば正解可能な問題である。最後の1問は固定電話の契約数と移動電話の契約数を示した資料問題である。資料から正しいものを選ぶ問題であるが、資料問題に対して苦手意識があれば難しいと感じるかもしれない。 4 農業と農民のくらしに関わる歴史の問題である。
 設問の範囲は弥生時代から戦後の農地改革まで幅広く出題されている。全体的に基本的な知識があれば解答できる問題である。注意したい問題として、(2)②(b)の「徳政令」を解答する問題が挙げられる。徳政令とは借金を帳消しにする法律のことである。誤って永仁の徳政令(1297年)と解答しないようにしたい。
 次に、(4)②の文章記述問題を取り上げたい。この文章記述問題は資料からGHQの農地改革を説明するものである。政府が地主の土地を安く買い上げて小作人に売り渡したことを正確に理解しないと正解することが難しくなるだろう。